日本に(世界に)1つしかない?カニビールとは
2015/07/29 最終更新日:2020/01/14| 城崎あれやこれや
さてカニビールであるが、蟹は入っているのか? 何故カニビールと呼ぶのかという質問を良くお受けするので、カニビールとはどんなビールか、何故カニビールを作ったのかについてふれてみたい。
今では地ビールのことをcraftbeerと呼んでもらえることも増えたが、1997年にビール製造をスタートした時にはクラフトビールなんてしゃれた言葉はなかった。地ビールというからには地元に根差した、地元でしか飲めないビールを作りたかったが、地元の原材料を使ってビールを作るというのは簡単なことではない。それなら地元の食材にあうビールを作りたい。そう思ってはじめたのがカニビールである。ブルーワーと実際に蟹と一緒に世界のいろんなビールを飲んでみた。それでこのタイプが一番蟹にあうというビールのスタイルを決め、その後麦芽やホップの量を調整しながら城崎オリジナルのビールを作り上げた。材料には蟹は入っていない。(蟹が材料に入るとビールとは言えなくなる) 蟹のシーズンは11月から3月のため、アルコール度数も高くし、体があたたまるビールとした。蟹とあうといっても他の食材にあわないというわけではない。普段飲まれているピルスナータイプより、甘みもコクもあり実は飲みやすいビールに仕上がっている。
私も少し濃いめのしっかりしたビールを飲みたい時は、カニビールかスタウトを飲む。蟹シーズンに旅館で蟹料理を召し上がる際、カニビールがあれば是非一度お試しください。私達の思いがビールを通して伝われば、こんなにうれしいことはない。